2019年 春
私と彼は、またミニ同窓会で会う事が叶いました。
でも二人だけで話をする機会は、ほとんどありませんでした。
それでも、元気な彼の顔が見られることで、ウキウキして私は出かけました。
2次会で、カラオケに行く事になり、数人でカラオケ店に向かいました。
女性は2人だけでしたし、私は人生で2度目のカラオケになります。
そして偶然にも、私の左隣に、彼が腰を下ろしてくれたのでした。
順番にカラオケをセットして、歌い出して、私は古い歌を一つ選んで
歌いました。
彼も、古い歌を歌い、にぎやかなパーティーは過ぎていきました。
2回目のリクエストが周り、私はまた古い曲を選んで歌いました。
彼は、「ハナミズキ」を歌いました。この歌が流れ出して、私はカラオケの画面を
見ていました。この曲は知っていましたが、歌詞はあまりよくわかっていませんでした。
911の時の被害者の家族の為の歌だということは、知っていましたけれど。
「僕の我慢がいつか実を結び、君の好きな人と、100年続きますように」という歌詞に私はハッとしました。それは彼の言いたいことではないかと、すぐに思ったのでした。
そして楽しいカラオケパーティーも終わり、私達が店を出る時に、やはりまた彼が私の隣にいました。
すこしだけ、駅まで一緒に歩き、そしてさよならしたのでした。
帰り道に、私は胸がいっぱいになりました。歌のことについては、何もいいませんでした。でも彼の気持ちは痛い程、そして彼が希望を持っていることも、わかっていました。
彼との会話の中で5次元世界の話は、何もしませんでした。
彼の元気な姿と笑顔を見る事が出来たことを感謝しています。
その日の夜にも、彼からの愛のエネルギーがやって来て、私達は魅惑の世界へと入っていきました。
翌日私は、その歌の歌詞をメールして、「私も同じ気持ちです。我慢は半分こしましょうね。」と送りました。
この日が彼に会える最後の日となりました。